中学1年化学 - 物質

中学校理科(第1分野・身の回りの物質)定期テスト・実力確認テスト

第1問 基礎知識
状態変化の定義と名称
物質が温度の変化によって、固体・液体・気体とその姿を変える現象について、次の(1)〜(3)に答えなさい。
(1) 物質が固体・液体・気体と姿を変える現象を何というか答えなさい。
(2) 固体の物質が熱せられて液体に変化することを何というか答えなさい。
(3) 液体の物質が熱せられて気体に変化することを何というか答えなさい。
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【正解】
(1) 状態変化(じょうたいへんか)
(2) 融解(ゆうかい)
(3) 蒸発(じょうはつ) または 気化(きか) / 沸騰(ふっとう)
【解説】
物質には「固体」「液体」「気体」の3つの状態(三態)があります。
温度の変化によって状態が変わることを「状態変化」と呼びます。
  • 固体 → 液体:融解(氷が溶けて水になる)
  • 液体 → 固体:凝固(水が凍って氷になる)
  • 液体 → 気体:蒸発・気化(水が水蒸気になる)
  • 気体 → 液体:凝縮・液化(水蒸気が冷やされて水滴になる)
  • 固体 ↔ 気体:昇華(ドライアイスが気体の二酸化炭素になる)
★テスト頻出ポイント
「状態変化」は物質そのものが別の物質に変わる化学変化ではなく、物質の集まり方(粒子同士の間隔)が変わる物理的な変化です。
第2問 実験と観察
ろうの状態変化と体積・質量
ビーカーに入れた固体のろうを穏やかに加熱して完全に融解させ、液体のろうにした後、放冷して再び固体に固めました。この実験について次の問いに答えなさい。
(1) 固体のろうが液体になったとき、および液体が再び固体になったとき、ろう全体の「質量」はどうなりますか。「増加する・減少する・変わらない」から1つ選びなさい。
(2) 液体から冷えて固まった固体のろうの表面を観察すると、中央部はどのように変化しますか。「盛り上がる・平らなまま・くぼむ」から選びなさい。
(3) (2)の観察結果から、ろうは液体から固体になるとき、「体積」はどう変化したといえますか。
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【正解】
(1) 変わらない
(2) くぼむ
(3) 減少する(小さくなる)
【解説】
ろうのように、大部分の一般的な物質では次のような法則が成り立ちます:
状態変化 質量 体積 表面の様子
固体 → 液体 変わらない 増加する 平らになる
液体 → 固体 変わらない 減少する 中央がくぼむ
液体から固体に固まるとき、周囲(ビーカーに触れている外側)から先に固まり、後から固まる中心部が縮むため、中央が大きくくぼみます。
★重要ポイント
状態変化しても物質をつくる粒子の「数」は変わらないため、質量は絶対に変化しません。一方、粒子同士の「間隔」が狭くなるため、一般の物質では固体になると体積が減少します。
第3問 重要比較
水の状態変化の例外的な性質
一般の物質(ろうなど)は液体から固体になると体積が減少しますが、水には例外的な性質があります。水と氷について、次の(1)〜(3)に答えなさい。
(1) 水(液体)が凍って氷(固体)になるとき、体積と質量はそれぞれどうなりますか。
(2) 水 100 g をすべて凍らせて氷にしたとき、氷の質量は何 g ですか。
(3) 水に氷を入れると、氷は水に浮きます。その理由を「密度」という言葉を用いて説明しなさい。
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【正解】
(1) 体積:増加する(約1.1倍になる) / 質量:変わらない
(2) 100 g
(3) 氷は水よりも体積が大きくなるため、氷の密度が液体の水の密度よりも小さくなるから。
【解説】
水分子は氷(固体)の結晶を作るとき、隙間の多いすきま構造(正六角形状の骨格構造)をとるため、液体よりも体積が約10%(約1.1倍)増加します。
$$\text{密度} = \frac{\text{質量}}{\text{体積}}$$ であるため、質量が同じで体積が増加すると密度は小さくなります。
  • 液体の水の密度:およそ $1.00\text{ g/cm}^3$
  • 氷の密度:およそ $0.92\text{ g/cm}^3$
密度の小さい物質は密度の大きい液体の上に浮くため、氷は水に浮きます。
★テスト頻出のひっかけ
冷凍庫にジュースや水をペットボトルいっぱいに入れて凍らせると容器が破裂するのは、水が氷になると体積が増加するためです。
第4問 図解問題
状態変化と粒子モデル
次の図は、ある物質の三態(固体・液体・気体)における粒子の並び方と運動の様子を模式的に表したモデルです。図を見て(1)〜(3)に答えなさい。
【状態 A】 【状態 B】 【状態 C】
図1:物質の三態における粒子モデルの模式図
(1) A、B、Cはそれぞれ「固体」「液体」「気体」のどの状態を表していますか。
(2) 粒子同士の間隔が最も広く、空間を高速で自由に飛び回っている状態はどれですか。A〜Cの記号で答えなさい。
(3) 状態変化に伴って質量が変わらない理由を、「粒子」という言葉を用いて30字以内で説明しなさい。
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【正解】
(1) A:固体、B:液体、C:気体
(2) C
(3) 状態変化しても粒子の種類や総数が変わらないから。(24字)
【解説】
粒子モデルでの三態の比較:
  • 固体(A):粒子同士が規則正しく密に並び、位置を変えずにその場で細かく振動している状態。
  • 液体(B):粒子同士はほぼ接しているが、互いの位置を自由に変えながら動き回っている状態。
  • 気体(C):粒子同士が大きく離れ、広い空間を非常に速いスピードで自由に飛び回っている状態。
水が水蒸気(気体)になると、粒子の間隔が一気に広がるため、体積は約1700倍にも増加します!
第5問 グラフ読取
純物質の加熱曲線と融点・沸点
次の図は、純粋な物質(パルミチン酸)の固体を試験管に入れ、穏やかに一定の熱量で加熱し続けたときの加熱時間と温度変化の関係を表したグラフです。このグラフを見て(1)〜(3)に答えなさい。
加熱時間 [分] → 温度
[℃] 約63℃ 区間ア 区間イ(水平部) 区間ウ
図2:パルミチン酸の加熱時間と温度変化
(1) グラフの区間ア、イ、ウにおいて、物質はそれぞれどのような状態ですか。「固体」「液体」「気体」「固体と液体が混ざった状態」からそれぞれ選びなさい。
(2) 区間イのように、加熱を続けているにもかかわらず温度が一定になる温度(約 $63^\circ\text{C}$)を何というか答えなさい。
(3) 区間イで加熱を続けているのに温度が上昇しない理由を簡潔に答えなさい。
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【正解】
(1) 区間ア:固体 / 区間イ:固体と液体が混ざった状態 / 区間ウ:液体
(2) 融点(ゆうてん)
(3) 加えられた熱が、物質の温度を上げるためではなく、固体を液体へと状態変化させるために使われているから。
【解説】
純粋な物質では、状態変化が起きている間は温度が一定になります。
  • 融点:固体が溶けて液体になるときの温度。固体のすべてが液体になるまで温度は上がりません。
  • 沸点:液体が沸騰して気体になるときの温度。液体のすべてが気体になるまで温度は一定です。
第6問 知識・理解
沸騰と沸点の性質
ビーカーに入れた水をガスバーナーで熱して沸騰させる実験を行いました。これについて次の問いに答えなさい。
(1) 液体が表面だけでなく、内部からも激しく気化する現象を何というか答えなさい。
(2) 1気圧のもとで、純粋な水が沸騰するときの温度(沸点)はおよそ何 $^\circ\text{C}$ ですか。
(3) 沸騰しているとき、水中から激しく発生してくる大きな泡の正体は何ですか。気体の物質名を答えなさい。
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【正解】
(1) 沸騰(ふっとう)
(2) $100^\circ\text{C}$
(3) 水蒸気(気体の水)
【解説】
蒸発は液体の表面だけで起こる現象ですが、温度が沸点に達すると液体の内部からも盛んに気化が起こります。これを「沸騰」と呼びます。
沸騰中の泡は空気ではなく、水が気体になった「水蒸気」です。水蒸気が水面に達して空気に触れると冷やされ、白く見える「湯気(微小な水の粒)」になります。
★テストで差がつくポイント
「泡の正体は空気である」というのは非常によくある間違いです。水中の空気が抜けた後は、100%水蒸気のかたまりです。
第7問 実験考察
混合物(水とエタノール)の加熱曲線
エタノールと水の混合物(エタノール約 $20\%$)を加熱したときの温度変化を記録しました。エタノールの沸点は約 $78^\circ\text{C}$、水の沸点は $100^\circ\text{C}$ です。
加熱時間 [分] → 温度
[℃] 100℃ 78℃ 純水(100℃一定) 純エタノール(78℃一定) 水とエタノールの混合物(温度が上昇し続ける)
図3:純物質(水・エタノール)と混合物の加熱曲線比較
(1) 純粋な物質と比べたとき、混合物を加熱したときの沸騰中の温度変化にはどのような特徴がありますか。
(2) この混合物を加熱したとき、沸騰が始まって最初に出てくる気体には、水とエタノールのどちらが多く含まれていますか。
(3) 混合物が沸騰している間も温度が徐々に上がり続ける理由を説明しなさい。
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【正解】
(1) 沸騰中も温度が一定にならず、徐々に上がり続ける。
(2) エタノール
(3) 沸点の低いエタノールが先に多く気化して出ていくため、残った液体中の水の割合が次第に高くなるから。
【解説】
純物質(水やエタノール単体)は沸点に達すると温度が水平に一定になりますが、混合物は一定の沸点を持ちません。
沸点が低いエタノール($78^\circ\text{C}$)が先に気体になって液から抜けていくため、液体の組成が徐々に「水(沸点$100^\circ\text{C}$)」に近づき、沸騰温度が $100^\circ\text{C}$ に向かって上がり続けます。
第8問 重要実験
蒸留の実験装置と操作上の注意
図は、水とエタノールの混合物からエタノールを取り出す実験装置の模式図です。この実験について次の各問いに答えなさい。
← 沸騰石 温度計 球部の位置(枝の付け根) 氷水(冷水) 試験管(たまる液体)
図4:水とエタノールの混合物の蒸留装置
(1) 溶液を加熱して沸騰させ、出てきた気体を冷やして再び液体として取り出す操作を何というか答えなさい。
(2) 枝付きフラスコの中に「沸騰石」を入れておく目的を簡潔に答えなさい。
(3) 温度計の球部(液だまり)はどこに合わせる必要がありますか。図を参考に正しい位置を答えなさい。
(4) 加熱をやめるとき、火を消す「前」に必ず行わなければならない安全上の操作は何ですか。その理由とともに答えなさい。
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【正解】
(1) 蒸留(じょうりゅう)
(2) 液体が突然激しく沸騰する現象(突沸・とっぷつ)を防ぐため。
(3) 枝付きフラスコの枝の付け根(分岐部)の高さ。
(4) 【操作】ガラス管の先を試験管の液体から抜く。
【理由】火を消すとフラスコ内が冷えて気圧が下がり、試験管内の液体がフラスコへ逆流して破損するのを防ぐため。
【解説】
蒸留は高校入試でも最頻出の実験です!
  • 温度計の位置:フラスコ内の液体の温度ではなく、枝から出ていく蒸気(気体)の温度を測定するために、枝の付け根に合わせます。
  • 逆流防止:火を消す前に必ず管の先を液体から抜きます。これを忘れると冷たい液体が熱いフラスコ内に逆流し、ガラスが急冷されて割れる危険があります。
第9問 実験結果の分析
集めた留分の性質(エタノールと水)
水とエタノールの混合物を蒸留し、出てきた液体を試験管1、2、3の順に $2\text{ cm}^3$ ずつ集めました。それぞれの試験管の液体について調べた結果について、次の問いに答えなさい。
(1) エタノールが最も多く含まれているのは、試験管1〜3のどれですか。
(2) 集めた液体を少量脱脂綿にしみこませ、マッチの火を近づけたとき、最もよく燃えるのはどの試験管ですか。
(3) 試験管3に集まった液体の主成分は何ですか。物質名を答えなさい。
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【正解】
(1) 試験管1(1本目)
(2) 試験管1(1本目)
(3) 水
【解説】
エタノール(沸点$78^\circ\text{C}$)は水(沸点$100^\circ\text{C}$)よりも沸点が低いため、加熱初期に多く蒸発して出てきます。
  • 1本目(試験管1):エタノールが非常に多く含まれる。強いアルコール臭があり、火を近づけると青白い炎を上げてよく燃える。
  • 2本目(試験管2):エタノールと水が混ざっている。においは弱くなり、火がつきにくくなる。
  • 3本目(試験管3):ほとんどが水。においはほとんどなく、火を近づけても燃えない。
第10問 身近な科学
日常生活に見られる状態変化の例
日常生活の中で見られる次のア〜エの現象は、それぞれどの「状態変化」によるものですか。最も適切な変化を「固体 → 液体」「液体 → 気体」「気体 → 液体」「固体 → 気体」の中から選びなさい。
ア 夏の暑い日に庭や道路に打ち水をすると、涼しく感じられる。
イ 冷たいジュースを入れたガラスコップの外側に、たくさんの水滴がつく。
ウ ケーキなどの保冷に使われるドライアイスを室温に置いておくと、水たまりを作らずに消える。
エ 冬の寒い朝、屋外に置いてあったバケツの水に厚い氷が張った。
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【正解】
ア: 液体 → 気体(蒸発・気化熱の吸収)
イ: 気体 → 液体(凝縮・水蒸気の液化)
ウ: 固体 → 気体(昇華)
エ: 液体 → 固体(凝固)
【解説】
  • ア(打ち水):撒いた水が蒸発(液体→気体)するとき、周囲から「気化熱(熱エネルギー)」を奪うため温度が下がります。
  • イ(コップの水滴):空気中の水蒸気(気体)が冷たいコップに冷やされて水滴(液体)になったものです。コップの内側の水がしみ出たわけではありません!
  • ウ(ドライアイス):ドライアイスは二酸化炭素の固体です。常圧では液体にならず直接気体になります(昇華)。
  • エ(氷が張る):液体の水が冷やされて固体の氷になります(凝固)。
第1問 物質の分類
有機物と無機物の見分け方
砂糖、食塩、プラスチック、鉄、エタノール、水、ロウ、二酸化炭素の8つの物質について、次の問いに答えなさい。
(1) これらの中から「有機物」に分類される物質をすべて選びなさい。
(2) 有機物に共通して含まれる元素は何ですか。元素の名前を答えなさい。
(3) 有機物を空気中で燃焼させたとき、共通して必ず発生する2つの物質名を答えなさい。また、それらを確認する方法(試薬や観察)をそれぞれ答えなさい。
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【正解】
(1) 砂糖、プラスチック、エタノール、ロウ
(2) 炭素(C)
(3) ・二酸化炭素:石灰水に通すと白く濁る。
・水:青色の塩化コバルト紙につけると赤色(桃色)に変わる(または内側に水滴がつく)。
【解説】
【有機物と無機物の区別】
  • 有機物:炭素を含み、加熱すると黒く焦げて炭になったり、燃えて二酸化炭素と水を発生する物質(デンプン、砂糖、ロウ、プラスチック、エタノールなど)。
  • 無機物:有機物以外の物質(食塩、鉄や銅などの金属、ガラス、水、酸素など)。
  • 注意すべき例外:炭素を含んでいても、二酸化炭素・一酸化炭素・炭素そのもの(黒鉛やダイヤモンド)は無機物に分類されます。
第2問 金属の性質
金属の共通する特性と例外
身の回りにある鉄、銅、アルミニウムなどの金属に共通する性質について、次の(1)〜(3)に答えなさい。
(1) 金属の表面を紙やすり等で磨いたときに現れる、特有の金属らしい輝きを何というか答えなさい。
(2) 金属をハンマーでたたくと薄く広がる性質を何というか答えなさい。また、引っ張ると細く長くなる性質を何というか答えなさい。
(3) 「すべての金属は磁石に引きつけられる」という記述は正しいですか、誤りですか。誤りの場合はその理由を答えなさい。
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【正解】
(1) 金属光沢(きんぞくこうたく)
(2) たたくと広がる性質:展性(てんせい) / 引っ張るとのびる性質:延性(えんせい)
(3) 誤り。磁石につく金属は鉄やニッケルなど一部のみで、アルミニウムや銅、金、銀などは磁石につかないため。
【解説】
【金属の共通する3大性質】
  1. 磨くと金属光沢が出る。
  2. 電気をよく通し(電気伝導性)、熱をよく伝える(熱伝導性)。
  3. たたくと広がり(展性)、引っ張るとのびる(延性)。
「磁石につく」というのは鉄などの特殊な性質であり、金属共通の性質ではありません。テストで最も狙われるひっかけ問題です!
第3問 実験器具の操作
メスシリンダーの正しい読み取り方
図は、メスシリンダーに水を入れたときの液面付近を真横から拡大した様子です。これについて次の問いに答えなさい。
40 35 30 目の位置 A(斜め上) 目の位置 B(水平・正解) 目の位置 C(斜め下)
図5:メスシリンダーの目盛りの読み取り
(1) 目盛りを正しく読むための目の位置として適切なものは、図のA〜Cのどれですか。
(2) 液面の境界が曲面になっているとき、液面のどの位置を目盛りとして読み取りますか。
(3) このメスシリンダーの最小目盛りは $1\text{ cm}^3$ です。図の液面の値を正しく読み取って単位をつけて答えなさい(※目分量で最小目盛りの 1/10 まで読むこと)。
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【正解】
(1) B(水平な目の位置)
(2) 凹面(くぼみ)の最下部
(3) $36.4\text{ cm}^3$(または $36.3 \sim 36.5\text{ cm}^3$ / $\text{mL}$)
【解説】
メスシリンダーの使い方における3大原則:
  1. 水平な台の上に置く。
  2. 目の高さを液面と水平にする(上や下から見ると屈折や視差で誤差が出る)。
  3. 水の場合、表面張力で管壁が持ち上がるため、最もくぼんだ最下部の目盛りを読む。
  4. 最小目盛りの 1/10(0.1の位)まで目分量で読み取る(例:$36\text{ cm}^3$ ではなく $36.4\text{ cm}^3$、ぴったりなら $36.0\text{ cm}^3$ と書く)。
第4問 計算演習
密度の定義と基本計算
物質の「密度」について、次の(1)〜(3)に答えなさい。
(1) 物質 $1\text{ cm}^3$ あたりの質量を何というか答えなさい。また、密度の単位記号を書きなさい。
(2) ある金属のかたまりを電子てんびんにのせると質量は 135 g でした。これを水の入ったメスシリンダーに沈めたところ、液面が $50\text{ cm}^3$ 上昇しました。この金属の密度は何 $\text{g/cm}^3$ ですか。計算式とともに答えなさい。
(3) この金属の体積を半分($25\text{ cm}^3$)に切り分けたとき、密度はどうなりますか。「2倍になる・半分になる・変わらない」から選びなさい。
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【正解】
(1) 名称:密度(みつど) / 単位:$\text{g/cm}^3$(グラム毎立方センチメートル)
(2) 【式】 $$\text{密度} = \frac{135\text{ g}}{50\text{ cm}^3} = 2.7\text{ g/cm}^3$$ 【答】 $2.7\text{ g/cm}^3$(アルミニウム)
(3) 変わらない
【解説】
密度の公式: $$\text{密度 } [\text{g/cm}^3] = \frac{\text{質量 } [\text{g}]}{\text{体積 } [\text{cm}^3]}$$ 体積を半分にすると質量も半分になるため、比率($1\text{ cm}^3$あたりの質量)である密度は物質の種類によって決まる固有の値であり、物体の大きさを変えても変化しません。
第5問 データ分析
密度のデータ表による物質の特定
表1はいくつかの身近な物質の密度を示したものです。また、表2は形状が不揃いな3つの金属のかたまりA、B、Cの質量と体積を測定した結果です。表をもとに(1)〜(3)に答えなさい。
【表1:主な物質の密度】
物質名 密度 [$\text{g/cm}^3$]
アルミニウム2.70
鉄7.87
銅8.96
銀10.49
水(常温)1.00
【表2:金属片A〜Cの測定結果】
金属片 質量 [$\text{g}$] 体積 [$\text{cm}^3$]
金属片 A54.020.0
金属片 B179.220.0
金属片 C236.130.0
(1) 金属片A、B、Cの密度をそれぞれ求めなさい。
(2) 金属片A、B、Cはそれぞれ表1のどの金属でできていますか。物質名を答えなさい。
(3) 金属片Bと同じ金属で作られた、質量が 448 g の置物があります。この置物の体積は何 $\text{cm}^3$ ですか。
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【正解】
(1)
・Aの密度:$54.0 \div 20.0 = 2.70\text{ g/cm}^3$
・Bの密度:$179.2 \div 20.0 = 8.96\text{ g/cm}^3$
・Cの密度:$236.1 \div 30.0 = 7.87\text{ g/cm}^3$
(2) A:アルミニウム、B:銅、C:鉄
(3) 【式】 $$\text{体積} = \frac{\text{質量}}{\text{密度}} = \frac{448\text{ g}}{8.96\text{ g/cm}^3} = 50.0\text{ cm}^3$$ 【答】 $50.0\text{ cm}^3$
【解説】
密度は物質の種類に特有の値であるため、密度を計算することで未知の物体が何でできているかを特定(同定)できます。
$\text{体積} = \frac{\text{質量}}{\text{密度}}$ の変形式もマスターしておきましょう。
第6問 実験と気体
酸素と二酸化炭素の発生と性質
実験室で酸素と二酸化炭素を発生させる方法とその性質について、次の各問いに答えなさい。
(1) 酸素を発生させるとき、二酸化マンガンに加える液体は何ですか。また、集めた気体に火のついた線香を入れるとどうなりますか。
(2) 二酸化炭素を発生させるとき、石灰石に加える液体は何ですか。また、この気体を石灰水に通すとどのような変化が見られますか。
(3) 酸素と二酸化炭素はどちらも「水上置換法」で集めることができます。二酸化炭素は水に少し溶けますが、なぜ水上置換法で集めることが多いのですか。
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【正解】
(1) 液体:うすい過酸化水素水(オキシドール) / 線香の変化:炎を上げて激しく燃え上がる(助燃性)。
(2) 液体:うすい塩酸 / 石灰水の変化:白く濁る。
(3) 他の気体(空気)が混ざらず、純粋な気体を集めることができ、気体のたまった量も目で確認しやすいから。
【解説】
【気体の発生薬品の組み合わせ】
  • 酸素:二酸化マンガン(触媒) + うすい過酸化水素水
  • 二酸化炭素:石灰石(炭酸カルシウム) + うすい塩酸
  • 水素:亜鉛(または鉄・マグネシウム) + うすい塩酸
二酸化炭素は水に少し溶けますが、炭酸飲料のように圧力をかけないと大量には溶けないため、純粋な気体を集める目的で実験室では水上置換法が多く用いられます。
第7問 重要気体
水素とアンモニアの特性
水素とアンモニアの2つの気体について、次の問いに答えなさい。
(1) すべての気体の中で最も密度が小さく(最も軽く)、火を近づけると「ポン」と音を立てて燃え、水ができる気体は何ですか。
(2) アンモニアには特有のにおいがあります。このにおいを何というか答えなさい。また、気体のにおいをかぐときの正しい方法を答えなさい。
(3) 丸底フラスコにアンモニアを満たし、フェノールフタレイン溶液を少し加えた水にスポイトで水を吹き込むと、フラスコ内に何色の噴水ができますか。また、この実験からわかるアンモニアの性質を2つ答えなさい。
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【正解】
(1) 水素($\text{H}_2$)
(2) においの名称:刺激臭(しげきしゅう) / かぎ方:手で手前にあおぐようにしてかぐ。
(3) 噴水の色:赤色(赤紫色)
わかる性質:① 水に非常に溶けやすい / ② 水溶液はアルカリ性を示す。
【解説】
アンモニアの噴水実験は入試超頻出です!
  1. フラスコ内のアンモニアがスポイトの少量の水に一瞬で溶け込む。
  2. フラスコ内の気圧が急激に下がる(真空に近くなる)。
  3. ビーカーの水が大気圧に押されて吸い上げられ、噴水となって勢いよく吹き出す。
  4. アンモニアが溶けた水溶液はアルカリ性になるため、無色のフェノールフタレイン溶液が鮮やかな赤色に変化します。
第8問 実験方法
気体の集め方3種類の分類
図は気体の集め方(捕集法)の模式図です。これについて次の各問いに答えなさい。
【方法 A】水上置換法 気体 【方法 B】上方置換法 気体 空気 ↓ 【方法 C】下方置換法 気体 空気 ↑
図6:気体の集め方(A:水上置換、B:上方置換、C:下方置換)
(1) アンモニアを集めるときに最も適した方法はA〜Cのどれですか。また、その方法を選ぶ理由を気体の性質(水への溶けやすさ・密度)から説明しなさい。
(2) 塩素や二酸化硫黄のように「水に溶けやすく、空気よりも密度が大きい(重い)気体」を集めるのに適した方法はA〜Cのどれですか。
(3) 方法A(水上置換法)で集めることができる気体の性質を答えなさい。また、水素や酸素をAで集めるのが好ましい理由を答えなさい。
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【正解】
(1) 方法:B(上方置換法) / 理由:水に非常に溶けやすく、空気よりも密度が小さい(軽い)ため。
(2) C(下方置換法)
(3) 性質:水に溶けにくい(または少ししか溶けない)気体。 / 理由:空気の混入を防いで最も純粋な気体を集めることができ、気体が集まった量も一目で確認できるため。
【解説】
気体の集め方の決定フローチャート:
  1. 水に溶けにくい気体か? → 迷わず「水上置換法」(酸素・水素・窒素・一酸化炭素など)
  2. 水に溶けやすく、空気より軽いか? → 「上方置換法」(アンモニア)
  3. 水に溶けやすく、空気より重いか? → 「下方置換法」(塩素・塩化水素・二酸化硫黄など)
第9問 計算演習
水溶液と質量パーセント濃度
食塩水(塩化ナトリウム水溶液)について、次の各問いに答えなさい。
(1) 水溶液において、溶けている物質(食塩)、溶かしている液体(水)、全体(食塩水)をそれぞれ何というか答えなさい。
(2) 水 170 g に食塩 30 g を完全に溶かしました。この食塩水の質量パーセント濃度は何 % ですか。途中の計算式も含めて答えなさい。
(3) 質量パーセント濃度 8% の食塩水 250 g を作るには、食塩は何 g、水は何 g 必要ですか。それぞれ求めなさい。
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【正解】
(1) 溶けている物質:溶質(ようしつ) / 溶かしている液体:溶媒(ようばい) / 全体:溶液(ようえき)
(2)
【式】 $$\text{溶液の質量} = 170 + 30 = 200\text{ g}$$
$$\text{質量パーセント濃度} = \frac{30\text{ g}}{200\text{ g}} \times 100 = 15\%$$
【答】 $15\%$
(3)
・食塩(溶質):$$250 \times \frac{8}{100} = 20\text{ g}$$
・水(溶媒):$$250 - 20 = 230\text{ g}$$
【解説】
【質量パーセント濃度の計算公式】 $$\text{質量パーセント濃度 } [\%] = \frac{\text{溶質の質量 } [\text{g}]}{\text{溶液(溶質+溶媒)の質量 } [\text{g}]} \times 100$$ 分母は「水だけの質量」ではなく、「食塩+水」の合計質量(溶液全体の質量)である点に十分注意しましょう!
第10問 発展・計算
溶解度曲線と再結晶の計算
図は、水 100 g に溶ける物質の最大質量(溶解度)と温度の関係を表した「溶解度曲線」です。これについて次の各問いに答えなさい。
水温 [℃] → 100gの水に
溶ける質量[g] 20 60 32g 109g 硝酸カリウム(急激に増える) 食塩(ほとんど変化しない) (20℃, 32g) (60℃, 109g)
図7:水100gに対する硝酸カリウムと食塩の溶解度曲線
(1) ある温度の水に物質がそれ以上溶けきれなくなった状態の水溶液を何というか答えなさい。
(2) $60^\circ\text{C}$ の水 100 g に硝酸カリウムを溶かせるだけ溶かして飽和水溶液を作りました。この水溶液を $20^\circ\text{C}$ まで冷やしたとき、何 g の硝酸カリウムの結晶が出てきますか。計算式とともに答えなさい。
(3) 一度溶かした物質を再び純粋な結晶として取り出す操作を何というか答えなさい。また、食塩のように温度による溶解度の変化が小さい物質から結晶を取り出すにはどのような操作を行えばよいですか。
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【正解】
(1) 飽和水溶液(ほうわすいようえき)
(2)
【式】 $$109\text{ g} - 32\text{ g} = 77\text{ g}$$
【答】 $77\text{ g}$
(3)
・操作名:再結晶(さいけっしょう)
・食塩の結晶を取り出す方法:水溶液を加熱して水を蒸発させる。
【解説】
【再結晶の2つの方法】
  • 冷却法(温度を下げる方法):硝酸カリウムのように、温度によって溶解度が大きく変わる物質に適しています。高温でたくさん溶かしておき、冷やすだけで大量の結晶が得られます。
  • 蒸発法(水を蒸発させる方法):食塩(塩化ナトリウム)のように、温度を下げても溶解度がほとんど変わらない物質は冷やしても結晶がほぼ出ないため、水を熱して蒸発させることで結晶を取り出します。